2017年08月

芒果(マンゴー)の里 玉井

台東から高雄へ戻り、次なる目的地である台南市内へやって来ました。

台南で1泊した翌日、今回の旅のメインであるマンゴーの里へ向かいます。

マンゴーは台湾では「芒果」と書きまして、発音は「マングォ」って感じでしょうか。
まぁ、ほぼ「マンゴー」で通じると思います。
皆さん、マンゴーはお好きですよね?

1年中暑いイメージのある台湾ですが、一応季節がありまして、マンゴーは5~9月頃が旬のようです。
つまり8月は旬の盛りなわけですよ。

そんな中、マンゴーの名産地である「玉井」という街まで行って参りました。
場所はこちらです。

台南市内から国道20号線を東へ約35km程、少し山に分け入った所になります。

朝の台南駅前です。
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駅前ロータリーから真っ直ぐ西へ延びる「成功路」を挟んで、南北にバス停があります。
それぞれ、北站・南站と呼ばれていますが、玉井へ向かうバスは北站からの出発になります。
鐵道大飯店の入った駅前ビル、1Fが7-Elevenになっているところですね。

乗るべきバスは「緑幹線」これが系統名です。数字ではありません。
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路線図と時刻表などはこちらにあります。
大台南公車 緑幹線
バスの本数は意外にも多いです。
朝なら1時間あたり3~4本、少ない時間帯でも2本は走っていますね。
ただ、玉井までは1時間15分掛かりますので、できれば早めのバスに乗りましょう。
運賃は119元ですが、悠遊卡ならば93元になります。現金だと釣銭も出ないので、悠遊卡は是非持っておきましょうね。

バスは台南市街を抜けて「新化」という集落のバスターミナルへ着きます。
ここで纏まった数の乗客が入れ替わり、運転手も交代したようです。
新化を過ぎると車窓は田舎の風景となり、山に分け入って行きます。

終点の玉井の少し手前には「愛文山」というバス停がありました。
「愛文」といえば台湾で有名なマンゴーの品種ですよ。
周りにはマンゴーの木も目立ち始めます。

ほぼ定刻通りに着いた玉井のバスターミナル。単なる道端でした。
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一応、待合室と案内所のような施設はあります。
隣は7-Elevenになっていますので、ここで飲み物ぐらいは買っていきましょう。

玉井に来たら、まず行くべき場所はこちら。
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玉井の青果市場です。
この季節、中はもうマンゴーだらけ。
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あっちもマンゴー
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こっちもマンゴー
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これもマンゴー
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マンゴーと一緒に記念撮影だって出来ちゃいます。
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これもマンゴー
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ご覧の通り、1斤(600g)あたり25~35元程度で売られてます。
カゴに巻かれたラップの上に、手書きで数字が書かれているのが分かるでしょうか?
これが重さ(斤)です。34と書かれていれば 34斤=20.4kg ですね。
1斤35元としても、35×34=1190元、つまり4,300円程で買えてしまいます!!

勿論こんなデカい籠を持って帰れる訳はないので、指を咥えて見てるだけですが...

そして、市場の片隅にはちゃんと、こんな場所も用意されていますよ。
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芒果冰(マンゴーかき氷)のお店ですね!
3軒並んで店を構えています。

左端の店の熱心に呼び込みをしていたおばちゃんに捕まったので、席に座ります。
芒果冰は、大100元、小60元。他の2軒は小が70元でした。
1人なので小を注文します。「まんぐぉぴん、しゃう」で通じましたわ。

しばし待って運ばれてきたのがこちら。
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どうすか?小でもこのボリュームです。かき氷よりもマンゴーの実の方が多いんじゃないの?
200円ちょいでこんな立派な芒果冰が食えるなんて、マンゴー好きにはパラダイスですよね。
この値段なら毎日でも食えますよ。

真ん中にはマンゴーアイスクリームもトッピングされています。
さらに3本ほど見える細い緑色の物体、分かります?アスパラじゃないですよ。これもマンゴーなんです。
上の方の写真にもあった緑色のマンゴーですね。
これが酸っぱいんですが、良い味のアクセントになってます。
いや~満足でした。

マンゴー市場を出たら、街を一廻りしてみます。
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一旦バス停迄戻り、その先にあった「北極殿」という廟です。
中には亀がいっぱい。
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これ、作り物ではなくて本物の亀ですよ。ちょうど食事時でした。
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街はやっぱりマンゴーかき氷の店、ドライマンゴーの専門店などマンゴー絡みの店が目立ちます。
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地元の農協のような建物にもマンゴーキャラがいたり。
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その隣にあるのは農協直営のお店でしょうか?
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小さな街ですし、実は市場以外には見るべき場所はそれほどありません。
実際に滞在したのは2時間半ほどだったでしょうか。
お昼過ぎのバスに乗って台南車站へと引き返して来ました。

でも、マンゴー好きなら一度訪れてみる価値はあると思いますよ。


台湾東部へ旅行する際に注意したい事

今回私が立ち寄った台東をはじめ、花蓮、宜蘭といった台湾の東海岸へ向かう際には注意して欲しい事があります。

それは、早めに列車の切符を押さえておく事。

とにかく、東海岸(東部幹線~南廻線)の鉄道は混み合います。週末となれば尚更です。
当日駅に着いてから次の列車の切符を...と思ってもまず席はありません。

↓ 台東~高雄を結ぶディーゼルの自強号
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なぜそんなに混み合うのでしょうか?

1.西海岸に比べて電車の本数が少ない
台北から桃園・台中・台南を経て高雄に至る西部幹線に比べると、電車の本数は少ないです。
台北~花蓮間ですと自強号(特急)が1時間に2本程度、莒光号(急行)が2時間に1本程度はは走っています。
しかし、花蓮~台東となれば本数も少なくなり、自強号が1時間に1~2本程度、莒光号は1日数本です。
時間帯によっては2時間ぐらい電車の来ないこともあります。
さらに台東~高雄は最も本数が少なく、自強号が1~2時間に1本、莒光号が1日数本になってしまいます。

2.電車1本あたりの座席数が少ない
西部幹線を走る自強号の客車は基本12両編成です。

↓ 西部幹線のふつうの自強号(正面の写真が無い...)
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これに対し、東部幹線に乗り入れてくる自強号は主に8両編成なんです。
列車1本あたりの定員(座席数)が少ないんですね。

3.他の交通機関がない
西部幹線であれば、台鐵以外にも高鐵(新幹線)がありますし、高速バスも各社が頻発しています。
早く着きたければ高鐵に乗るし、時間があって安く移動したいならバスがあるし、と乗客も分散するんですよね。
もし自強号や莒光号の席が取れなくても、これらを使えば何とでもなる訳です。
しかし東部幹線にはもちろん新幹線は走っていませんし、高速道路も未整備なため、バスも発達していないんです。
台鐵以外に替わりの交通機関が無いんですよね。
あえていえば、台北と台東を結ぶ飛行機ぐらいでしょうか。
しかし、飛行機が飛んでいると言う事は、むしろ、それだけ電車では賄いきれない需要があるという事ですね。

さらにもう一つ注意すべき点としては、

4.立席で乗れる列車が少ない
西部幹線の列車であれば、一部を除いて自強号や莒光号の指定券が取れなくても、「無座」=立席で乗る事ができます。
もし空席があれば、座っていても構いません。当然、指定券を持った人が来れば、替わらないといけませんが。
しかし、東部幹線の台北~花蓮~台東を走るのは自強号の中でも「太魯閣号」「普悠瑪号」と呼ばれるものが大半であり、これらの列車には指定席の予約を持っていないと乗れないんです。

↓ 太魯閣号
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もし持たずに乗っているのが見つかると、罰金だそうです。気を付けましょう。
なお、「太魯閣号」「普悠瑪号」は普通の自強号と車両そのものが違うので一目瞭然です。

↓ 普悠瑪号
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私も今年、台東→高雄の帰りは自強号で移動したのですが、普快車で台東に到着してすぐに翌日の切符を購入しました。
が、その時点で希望の列車に残席はたったの4席だけ。

また、去年(2016年)の夏には台北から時計回りに台湾を一周したのですが、このときは台北→花蓮は残席なし。
区間車(普通列車)と復興号を乗り継いで花蓮まで向かいました。
花蓮→台東はなんとか当日に指定席を確保できましたが、残り僅かでした。
台東→高雄に至っては2時間後の列車にしか空席がなく、何も無い台東車站で暑い中、待ちぼうけを食らった苦い思い出があります。

ご予約はお早めに。
日本からでも簡単にネット予約だってできますよ。

台東観光夜市

台東の夜といえばこちら。やっぱり外せませんね。
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台東の観光夜市です。
場所はこちら。街の中心でなかなか便利な場所にあります。台東轉運站(旧站)からも十分に徒歩圏内ですね。

google Mapで「台東観光夜市」と書かれている場所は、実は夜市のいちばん奥を差しています。なので実際はもっと街の中心側に近いです。
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ここの夜市は、昼間は普通に商店街として営業している店が並ぶ道路に、夜になると屋台が並ぶスタイル。
なので、夜になると屋台も普通の店舗も両方営業しています。

ビールを飲みながらウロウロしたければ、夜市に突入する前にファミマ(中国語表記:全家便利商店)で購入していきましょう。
夜市の途中にもスーパーのカルフール(中国語表記:家樂福)がありますが、ここのカルフールはちょっと変わった作りで順路みたいなのが決められており、「ちょっとビール1本だけ」と思ってもえらく遠回りを強いられます。
ただ、暑さで参ってしまったときの避難場所として覚えておくのは良いかも知れません。
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カルフールの少し先には、世界的高級ホテルであるシェラトンがあります。
シェラトンと夜市、なんか似つかわしくないですが、夜市の道路沿いにあるので、この時間はシェラトンに出入りするにも夜市を通る事になりますな。
ホテル前の植え込みも、歩き疲れた人たちでしっかり占拠されてたりしますけど。
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ここの夜市、食べ物系は結構充実していますし、あとは射的ゲーム系が目立つ印象です。
こんなアーチェリーの射的なんかは初めて見ました。
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この台東観光夜市、端から端まで距離にして300メートルほど。
夜市の雰囲気もなかなか楽しめますので、台東に来たならとりあえず訪れてみては如何?

台東車站から台東市内へ

台東車站は実は街から遠く離れた場所にあります。
駅周辺にはレンタカー屋が数軒と、ホテルが1軒ある以外は特に何もありません。

ここも駅前広場は盛大に工事中でした。
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ここから台東の街中へはバスで向かいます。
駅を出て、駅前広場の右手側の外れに路線バスの乗り場があります。

「台東市區」と書かれたプレートが出ているバスに乗れば大丈夫です。
バス会社は「鼎東客運」「普悠瑪客運」の2社がありますが、鼎東客運が大型観光バスでの運行なのに対し、普悠瑪客運だと温泉旅館の送迎用のようなマイクロバスになります。
↓ こんなのです。バスが停まっている場所が乗り場です。
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本数は意外と少ないので御注意下さい。一応、バス情報へのリンクを張っておきます。

鼎東客運 山線
普悠瑪客運 陸海空快線

この時刻表の中で「台東火車站」とか「火車新站」と書かれているのが、台鐵の列車が発着する台東駅。
また、「台東轉運站」とか「市區」という表現で書かれているのが台東の街中のバスターミナルです。

所要時間は約20分。
運賃は24元or25元と書かれていますが、私の悠遊カードからは行き21元、帰り10元しか引かれていない模様。何で?

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さて、こちらが到着した台東市内の台東轉運站です。何だか駅みたいな建物でしょ?
それもそのはず、実はここは以前は台東駅だった場所なんです。
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建物の裏側にはちゃんと駅らしき光景が残っていますし、使われていた車両も置かれていますよ。
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今では駅の建物は観光案内所として使われています。
バスターミナルとしての機能は駅を正面に見て左手側になります。
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左側のバスが停まっているのがバス乗り場。6カ所ほど乗り場があります。
右手の小さな建物がバスの切符売り場と待合室。後ろ側は駅のホームです。
旧駅舎は右端に少しだけ写り込んでいますね。

何も無かった現在の台東車站とは対照的に、この旧駅周りにはお店もホテルもいっぱいありますよ。

旧型客車に乗って台東へ

高雄で1泊した後、次の日は東海岸の街、台東に向かいました。
こう言っては何ですが、別に台東に行きたかったという訳ではありません。

実は台鐵に1往復だけ残っている、旧型客車を使った普快車3671次に乗ってみたかったのです。
普快車というのはいわゆる普通列車、つまりは鈍行です。
区間車というのも普通列車になるんですが、区間車は冷房完備、普快車は冷房なしという事のようです。
でも冷房なしという事は窓が開くんです。最近の列車では珍しいですよね?

この列車が走っているのが台湾最南部の枋寮~台東の区間であるため、台東へ向かう事になった次第です。

まずは高雄車站から普快車の発車する枋寮へと向かいます。特急列車に相当する自強号で1時間掛かります。
当日の朝、少し早めの8:30頃には高雄車站に着いたのですが、その時点で既に9:35発の自強号は売り切れ。
他に選択肢もないので、こんな切符を購入しました。
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「無座」つまり座席なしですね。

やや遅れて入ってきた自強号は、非電化区間を通るため気動車(ディーゼル)です。8両も繋いでいるのに、満席なんですよね。
立ち客も多く、通路やデッキも比較的混雑しています。
私が乗った車両は団体客で占められていました。夏休み期間ですし、今日は土曜日なので特に混雑していたのでしょう。
途中の屏東からは立ち客もだいぶ減りました。

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枋寮へ着いたなら、まずは普快車の切符を買い求めます。
自動券売機もありましたが、硬貨しか使えなかったので窓口に並びました。
「Ordinary train, to Taitong」で通じましたよ、何とか。
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しかし、私の前後に並んでいた人たちも皆、同じ切符を購入していたような。
ネットで見た情報だと、「この普快車は数人しか乗っていない」って書いてあったんだけど...

駅前を少し歩いた所にある7-Elevenでお茶とおにぎりを購入し、駅へと戻ります。
ホームへ出てみると普快車は既に停車しており、車内には既にかなりの人が乗り込んでいるではありませんか。
ディーゼル機関車が3両の旧型客車を引くこの列車、最後尾の車両は後ろの景色が見渡せてオススメらしいのですが、殆どの座席が埋まっていました。仕方無いので、空いていた2両目の右側座席に席を確保します。
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後から乗り込んでくる人も海側となる右側から席を埋めていき、この車両も発車する頃には殆どの座席が埋まりました。
結構な人気列車じゃないですか。まぁ、これも夏休みの土曜日だからですか。

車両は確かに古いんですが、思ったより快適でしたよ。
リクライニングはさすがにありませんが、座席もボックス席ではなく進行方向を向いた2人掛け。
ビニール張りでクッションも効いています。足下もそれほど狭くありません。

停車中は窓が開いていても暑かったんですが、走り出すと全開にした窓から風が入って涼しいです。
街を離れて山間に入っていくので、尚更ですね。
しかし、この区間はトンネルも多いです。それも結構長いトンネルがいくつも続きます。
窓全開のままトンネルに入ると、飛ばされそうなくらいの風が入ってきます。

トンネルの間の山間では、こんな所にも停まります。
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駅のようでもありますが、ホームがありません。これは「信号所」というやつですね。
この辺りは単線区間が続くので、こういった信号所で行き違いをする訳です。
反対方向からやって来た自強号が通過して行きました。
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枋寮から約1時間、大武あたりまでやって来ると山間部の区間も終わり、右手には東海岸の海が見えてきます。
このあたりでは信号所ではなく、駅に停車しての行き違い待ちが何度かありました。

皆さんホームに降りて撮影タイムです。
私も金崙という駅でホームに出てみました。
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途中駅では若干の乗り降りはありますが、殆どの乗客は入れ替わらず。
枋寮から2時間半、定刻から少し遅れて台東へ到着しました。

結構楽しい列車旅でしたよ。
ギャラリー
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